保育分野コラム

保育士の年齢別の平均年収って?

保育士の収入は、一般的に高水準ではないというイメージが強いです。
しかし、保育園が公立か私立かによっても差はありますし、年齢でも差は出てきます。
その実情はどういったものなのでしょうか。保育士以外の職種とも比較しながらご紹介します。

保育士の年齢別の平均年収

保育士も他職と同じように、年齢を重ねるにつれて経験や知識も増え、できる業務の幅が広がるため収入も増加していきます。
その上がり幅については、以下の数値から推測が可能です。

・平成30年保育士の平均年収:350.5万円
・日本全国1年を通じて勤務した給与所得者の年間の平均給与:432万円
・業種別の平均給与 医療,福祉:399.4万円

◆年齢階層別の平均給与(全職種)
・19歳以下:132万円
・20~24歳:262万円
・25~29歳:361万円
・30~34歳:407万円
・35~39歳:442万円
・40~44歳:468万円
・45~49歳:496万円
・50~54歳:519万円
・55~59歳:516万円
・60~64歳:396万円
・65~69歳:314万円
・70歳以上:288万円

厳密には経験年数や男女、施設規模、学歴等でも細かい差が生じますが、保育士の年齢別平均年収は上記のリストから2割ほど減らしたものとなります。
日本全国の平均年収が約432万円となっていますが、中央値は360万円程度とされています。そのため30代でほぼ中央値となる保育士は、中央水準の年収と言えるでしょう。
一方、初任給で見てみると平均年収は260~290万円前後となっており、こちらは一般企業とそれほど大きな差はありません。

保育士は女性が多いこともあり、妊娠・出産をきっかけに退職される方の割合が高くなっています。
そのため他の職業と比べると、統計対象が若い方に偏りがちになるのも事実です。
そういった面を考慮しても中央値をキープ出来ていることから、国家資格である強みが表れた結果と言えるでしょう。
平均を超える収入を得るためには、管理職を目指す等のステップアップが必要となりますが、復職・転職のしやすさは専門職ならではのメリットです。

なお私立保育園の場合は概ね上記の通りですが、公立の保育園の場合は年収が2倍ほどとなることもあるようです。
公立の保育園で働く保育士は「公務員」なので、収入が安定し昇給もしやすく、福利厚生も比較的充実していることから、離職率が低くなると考えられています。

単純な収入以外に業務内容との兼ね合いも

実は保育士は、収入だけ見ると一般事務職や販売職とそれほど大きな差があるわけではありません。
しかし、資格取得や仕事に割く時間のことも含めて考えると、やはり収入(年収)は少々低めな印象を受けます。
保育士の仕事内容といえば、子どもの世話や生活習慣を身につけてもらうための取り組み等、個々の年齢や成長度合いに応じて心身の発達を援助することです。
その他にも事務作業全般や保護者の方との連絡、教育内容の考案等が挙げられます。またイベントがある時は、企画・準備のために残業や家で作業するケースもあり、かなりハードな印象を受けます。
もちろん、他の職業が楽というわけではありませんが、こうした仕事をこなした上で年収が平均値を下回る可能性がある点が、総合的に見て保育士の収入が少なめと言われる要因のようです。

他の職業と比べて

保育士以外の職業の平均年収と比較してみましょう。
ここでは、保育士と同じ福祉の領域における専門職と比べてみます。まず介護業界の専門職である介護福祉士の場合、平均年収はおおよそ350万円とされています。これは保育士の平均年収と比較すると同程度となります。
次に保育士と同様、女性の割合が高い医療業界の看護師を見てみると、平均年収は450~500万円となります。
この450~500万円というのは、同じく専門職であるシステムエンジニアが経験を積んだ場合と同程度の金額です。
こうして比べてみると、保育士の給与水準は少々見劣りするかもしれません。

それでも実生活や他職種への汎用性が高く、多くの子どもの成長に直接関わる唯一無二の業務という点が、保育士の人気が依然高い理由の一つとなっています。
人生で長い時間向き合うことになる仕事、そして自身の働き方については、単純に年収だけでは比べられるものではないという意見も多いようです。

保育士の待遇は年々改善傾向にある

保育士の給与が少ないというイメージは、こうした他の専門職と比較した時に実数として現れますが、一般事務職等と比較してみるとそれほど差がないことが分かりました。
確かに過去の保育士の待遇については度々問題視されるほどであり、世間にはそうしたイメージが根付いていることも事実です。
しかし一方で確実に改善は進んでおり、平成25年より繰り返し様々な施策が行われています。
その結果、現在では収入の1割以上の増加等、明確な給与改善が進んでおり、キャリアアップ制度や福利厚生についても国や自治体単位で整備が進んでいます。
何故これほど保育士の年収について見直しが行われているのでしょうか。そこには保育園の待機児童問題が見え隠れします。
2016年にも「保育園落ちた日本死ね」という匿名ブログが話題になりましたが、それより前から度々この問題について取り上げられてきました。
待機児童が多い原因の一つとして、保育士の人数不足が挙げられます。保育園を利用するニーズが年々増えているのに対して、対応できる保育士が絶対的に足りていないのが現状です。そこで、保育士の人数を確保する一環として、給与面の改善が実施されているのです。

保育士の待遇改善に関する施策は、今ようやく実際の数値として徐々に表れてきたと言えます。これからも保育士の収入・待遇については改善されていくでしょう。

生活水準の観点では

仕事のやりがいは大切ですが、収入がなければ生きていくことは出来ません。
そこで保育士の年収をイメージしながら、一般的な生活水準を確認してみましょう。
まず年収が300万円の場合。これは労働者全体の30%前後が属するエリアですが、比較的に物価の安い地方では、1人であれば問題なく生活できる年収です。
一方、都心は物価や家賃が高く、あまり自由にお金を使える収入ではないとされています。
年収が400万円ほどになれば、都心でも1人で生活するのに困らない程度の収入となります。贅沢は難しいかもしれませんが、不自由することもないでしょう。
では、共働きの場合はどうでしょうか。これは相手の年収にも寄りますが、世帯年収で700~800万円あれば子どもが1~2人いても問題ない暮らしができます。
ただし、女性が妊娠中や育児中の場合は世帯年収が一時的に低下するため、その間のやりくりは事前に考えておく必要があります。

〈参考資料〉
・国税庁 『平成29年分民間給与実態統計調査結果』
・国税庁 『平成30年分民間給与実態統計調査結果』
・東京都 『東京都保育士実態調査報告書』
・厚生労働省 『保育士等に関する関係資料』
・厚生労働省 『子育て安心プラン』

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